2012.05.31 Thursday
こんないいレースがあるんです!
全日本選手権の時に、「今年はTOJと重なってしまい取材に来てくれる人いなくて誰か探してる」と知り合いから聞き、UCI審判でありこのレース主催者の藤森さんにお会いし、私が行くことになりました。そして、今年はプレスモトを出すからぜひ乗ってほしいと言われ、TOJの堺&美濃に続きこのレースもバイクに乗ることになりました。
大阪から審判の方たちと一緒に木祖村へ行くことになっていたのですが、今回レースに関わっている方で私が知っている人は誰一人いなかったので、馴染めなかったらどうしよう…ってすごく不安だったんですが、行ってみたら皆さんすごく気さくでいい方ばかり。すぐに馴染めました。木祖村までの車内も色々な話が聞け、楽しくてあっという間でした。
レースの話はシクロワイアードで見ていただくとして、レースの面白さについてはバイシクル21で書いたんですが、もっと色々書きたかった〜ってことをこちらで。
まず、このレース日本のトッププロはお断りなんですよ。コンチネンタルチーム所属の選手は出場できません。というのも、ステージレースに出られる機会のない学生やクラブチームの選手のために開催されているんです。若い選手には経験を積んでもらい、そこそこの年代の選手には本格的ステージレースを楽しんでもらえるように企画されています。日本で走っていても面白くなかったのに、海外で走ったらすごく楽しかったという主催の藤森さんの経験をもとに、ヨーロッパ形式を取り入れた楽しくて本格的なレースになっています。
ステージレースなので、出場条件としてチーム単位での申し込みとなっており、足りないチームはレンタルライダー可能なんです。今年はTeam MASSA-ANDEXも出場したのですが、2人他のチームからレンタルで来てもらいました。
初日に個人TTとロードレースが行われ、個人TTにチームカーの伴走がつきます。出走する選手の後ろには他のチームの車&運転手がついて、その車に出走チームのスタッフは乗ることができます。今回Team MASSA-ANDEXの選手にはパインヒルズ '90のチームカーがついていました。一番驚いたのが、環太平洋大学の選手についたトゥーホク学院大学の伴走車。最初見た時、えっ、これがチームカーって 驚きと笑いが…。UCIレースではコースを走る車には高さ制限があって、ワゴンカーなどは走れないんですが、ワゴンカーで移動するチームが多いのでこのレースではワゴンカーもOKなように高さ制限なしなんです。でも、やってきたのはトラック!!どでかい。想定外のチームカーですが、主催の藤森さんはこれも面白い!って喜んでました。
伴走のトラックチームカーに雪山、ワイルドだぜ〜
そしてTTが終わったら、すぐに表彰式。パパパ〜ってやっちゃいます。そのため、暫定の上位3人は本部テントの横で待機させられるんです。そして、最終走者がゴールしたらすぐに表彰式が始まって、ステージ3位まで表彰。このレース勝ったのは、ジュニアロードでアジアチャンピオンになった西村大輝選手だったんですが、初のシャンパンファイトにあたふたしてて可愛かったです。高校生がシャンパンファイトなんて、普通やったことないですからね。でも、飲むんじゃなくて振りまくるだけなので高校生でもOK。むっちゃ盛り上がってました。
初めてのシャンパンファイト
その後小1時間で、次のレースが開始。各賞トップの選手も決定していて、カラフルな各賞ジャージを着てスタート。カラフルと言えば、このレースU23ジャージもあるんですが、オーバー40ジャージもあるんです。通称オヤジ賞。その名のとおり40歳より上の方々が対象の賞です。そして、ジャージは一番目立つピンク!若者に負けるな〜って、つい応援したくなりますよ。
4種類の各賞ジャージ
2レース目は9kmのコースを9周回る81kmでした。私はバイクに乗って写真撮ったり、動画撮ったり。TOJの美濃のコースより、道は細いし道がくねくねしているので、コース的には大変だったんですが、バイクを運転してくれた伊藤さんの運転が上手で安心して乗れました。TOJの美濃&飯田では審判バイクの運転されてたんです。基本は審判みたいで、プレスバイクはジャパンカップでしたことがあるそうです。凄いですよね。
ピンクジャージの小坂選手。横はTeam MASSA-ANDEXの丸山選手
ゴール手前250mくらいにチームスタッフが待機している補給地点があるんですが、そこに今年からレースアナウンスが聞けるようにスピーカーが設置され、レースの展開が分かるようになりました。補給地点は毎回、チームの人たちの盛り上がりも良くって応援にも力が入ってました。ちなみにこのレース、補給は1回のみなので毎回応援ゾーンです。
レースアナウンスなんですが、普通はUCIレースのラジオツールをしている小島さんがやってます。いい声で分かりやすいんですよ。それで、レースの状況もなかなか詳しいのです。と言うのも、私は聞くだけの無線機を持っていて片耳で聞いていたんですが、バイク審判からの細かい情報が絶えず入ってくるんです。それが本部にも聞こえるので、小島さんもそれを基に情報としてしゃべられていたようです。今回バイクは3台。私のプレスバイクとタイムギャップを知らせる審判バイクが2台でした。初日は審判バイクで補えない情報は、プレスバイクを運転していた伊藤さんが補助するって感じで、走っている選手に伝えていました。ちなみに国体でバイクに乗った時も逃げている選手にタイムを教えてあげてました。
今回バイク審判の方は、2人とも女性だったんですよ。それも一人は審判取って2年目だそうで、バイクの後ろに乗ってバリバリ頑張ってました。ちなみに審判としてレースに来られてた女性は4人。去年のこのレースで審判したのが初めてって人が2人もいました。女性審判活躍中です。
女性バイク審判の大平さん
今回審判の方たちと一緒に行動していたので、色々話を聞いたりして、こんなこともあんなことも審判がするんだな〜って思いました。このレース、今じゃ常識の自動のチップ計測ではなく、手動で順位タイムを測定しているんですよ。審判として手動計測の仕方を知る機会を与えるため、あえて手動にしているそうです。手動で測定できる審判が増えれば、小さい規模のレースも開催しやすくなるし、まあ知っていて損することはないですからね。目視で番号チェックして、それでも分からない時はビデオカメラでチェックして大変な作業です。結果を出すために夕食もみんなとは食べず、遅くまで仕事されてました。
手動で順位判定をする審判員の方々
最終結果は出ずとも、ステージ3位&各賞ジャージの結果は素早いんです。ステージ1bの表彰式も上位がゴールしたら、ステージ3位まではすぐさま本部に連れて行かれ、レースアナウンサー小島さんの質問タイム〜。その間にコースの半分は表彰式スペースに早変わりし、遅れた選手たちがゴールする中、表彰式開始。 すばやいっ。ゴールを見に集まっていたチームスタッフの人たちやゴールした選手たちが見守る中、にぎやかに表彰式が行われてました。
レース運営がちゃんとしているので、撤収もすばやい。「さっきあっちに熊がいたから早く帰った方がいい」と地元の人に言われ、パッパと片付け宿に着いて7時には晩御飯が食べられました。本当に熊が出るみたいです。そしてサルは普通にいるみたいです。私は見られず残念〜。
2日目は朝イチに前日リタイアとなった選手が参加できる残念レースがあって、リタイアして出場意志のある選手は、当日本部に来て受付すれば出場可能なんです。このレースは事前申請でお金を払えばスタッフも出場可能、あとジュニアも参加できるんです。距離は8周72kmでそこそこ走ります。すごいと思ったのが(前日のTT後もですが)、すぐその場でスタートリストができるんですよね。残念レースも受付した選手だけが、出走リストとしてスタート前にプリントアウトされ、各チームに配られてました。すばやいっ。ちなみにスタートリストを出すのも審判のお仕事なんです。
残念レースは、東北学院の田代敢大くんが先輩をアシストするはずだったのに、勝っちゃってました。先輩は周回賞をゲットしたのでご機嫌で、2人とも嬉しそうで微笑ましかったです。来年は残念レースじゃなくって、本レースで勝つんだよ!
左が勝った田代君
このレースは周回賞が多く、ポイントやボーナスタイムだけでなく賞金や賞品までついてきます。こんなにも物がもらえるレースは、日本にはないかも。賞金& 賞品リストはオフィシャルHPにも出ているので、興味のある人は見てみてください。
周回賞でたんまりと賞品ゲット
ちなみに、変わった賞品としてはやっぱり毛皮。毛皮のコートだったら凄いんですが、まさしく毛皮。鹿や狐など色々な毛皮でした。裏には木祖村の賞品とわかるハンコつき。果たしてもらった選手はどう使うんだろう?毛皮の行方が気になります。
毛皮に判を押してます
今年は、西村君の完全優勝だったので2日目だけでこんなにも貰ってました。
賞品いっぱい〜!特に毛皮(笑)
こちらは総合優勝者の賞品、角
まだまだいっぱい書きたいことはありますが、まあとにかく見に来てください。面白いレースですよ。実業団とかのレースを見に行っている人たちには、馴染みの選手があまり出場していないかもしれませんが、若手選手の発掘にはいいと思いますよ〜。あ、この場合Team MASSA-ANDEXの応援に来てください!と言っておくべきなのかな?やっぱり…、一応広報だもんねぇ。
賞品ゲットで嬉しそうな日体大の2人
自転車レースに参加しているホビーレーサーの方達は、ぜひメンバー集めてチームで参加してください。走れない選手はバッサリ切られますから、今から来年に向けての特訓も忘れずに。
■2days race in 木祖村2012シクロワイアードのページ
↑レースの写真もいっぱいあります!
大阪から審判の方たちと一緒に木祖村へ行くことになっていたのですが、今回レースに関わっている方で私が知っている人は誰一人いなかったので、馴染めなかったらどうしよう…ってすごく不安だったんですが、行ってみたら皆さんすごく気さくでいい方ばかり。すぐに馴染めました。木祖村までの車内も色々な話が聞け、楽しくてあっという間でした。
レースの話はシクロワイアードで見ていただくとして、レースの面白さについてはバイシクル21で書いたんですが、もっと色々書きたかった〜ってことをこちらで。
まず、このレース日本のトッププロはお断りなんですよ。コンチネンタルチーム所属の選手は出場できません。というのも、ステージレースに出られる機会のない学生やクラブチームの選手のために開催されているんです。若い選手には経験を積んでもらい、そこそこの年代の選手には本格的ステージレースを楽しんでもらえるように企画されています。日本で走っていても面白くなかったのに、海外で走ったらすごく楽しかったという主催の藤森さんの経験をもとに、ヨーロッパ形式を取り入れた楽しくて本格的なレースになっています。
ステージレースなので、出場条件としてチーム単位での申し込みとなっており、足りないチームはレンタルライダー可能なんです。今年はTeam MASSA-ANDEXも出場したのですが、2人他のチームからレンタルで来てもらいました。
初日に個人TTとロードレースが行われ、個人TTにチームカーの伴走がつきます。出走する選手の後ろには他のチームの車&運転手がついて、その車に出走チームのスタッフは乗ることができます。今回Team MASSA-ANDEXの選手にはパインヒルズ '90のチームカーがついていました。一番驚いたのが、環太平洋大学の選手についたトゥーホク学院大学の伴走車。最初見た時、えっ、これがチームカーって 驚きと笑いが…。UCIレースではコースを走る車には高さ制限があって、ワゴンカーなどは走れないんですが、ワゴンカーで移動するチームが多いのでこのレースではワゴンカーもOKなように高さ制限なしなんです。でも、やってきたのはトラック!!どでかい。想定外のチームカーですが、主催の藤森さんはこれも面白い!って喜んでました。
伴走のトラックチームカーに雪山、ワイルドだぜ〜
そしてTTが終わったら、すぐに表彰式。パパパ〜ってやっちゃいます。そのため、暫定の上位3人は本部テントの横で待機させられるんです。そして、最終走者がゴールしたらすぐに表彰式が始まって、ステージ3位まで表彰。このレース勝ったのは、ジュニアロードでアジアチャンピオンになった西村大輝選手だったんですが、初のシャンパンファイトにあたふたしてて可愛かったです。高校生がシャンパンファイトなんて、普通やったことないですからね。でも、飲むんじゃなくて振りまくるだけなので高校生でもOK。むっちゃ盛り上がってました。
初めてのシャンパンファイト
その後小1時間で、次のレースが開始。各賞トップの選手も決定していて、カラフルな各賞ジャージを着てスタート。カラフルと言えば、このレースU23ジャージもあるんですが、オーバー40ジャージもあるんです。通称オヤジ賞。その名のとおり40歳より上の方々が対象の賞です。そして、ジャージは一番目立つピンク!若者に負けるな〜って、つい応援したくなりますよ。
4種類の各賞ジャージ
2レース目は9kmのコースを9周回る81kmでした。私はバイクに乗って写真撮ったり、動画撮ったり。TOJの美濃のコースより、道は細いし道がくねくねしているので、コース的には大変だったんですが、バイクを運転してくれた伊藤さんの運転が上手で安心して乗れました。TOJの美濃&飯田では審判バイクの運転されてたんです。基本は審判みたいで、プレスバイクはジャパンカップでしたことがあるそうです。凄いですよね。
ピンクジャージの小坂選手。横はTeam MASSA-ANDEXの丸山選手
ゴール手前250mくらいにチームスタッフが待機している補給地点があるんですが、そこに今年からレースアナウンスが聞けるようにスピーカーが設置され、レースの展開が分かるようになりました。補給地点は毎回、チームの人たちの盛り上がりも良くって応援にも力が入ってました。ちなみにこのレース、補給は1回のみなので毎回応援ゾーンです。
レースアナウンスなんですが、普通はUCIレースのラジオツールをしている小島さんがやってます。いい声で分かりやすいんですよ。それで、レースの状況もなかなか詳しいのです。と言うのも、私は聞くだけの無線機を持っていて片耳で聞いていたんですが、バイク審判からの細かい情報が絶えず入ってくるんです。それが本部にも聞こえるので、小島さんもそれを基に情報としてしゃべられていたようです。今回バイクは3台。私のプレスバイクとタイムギャップを知らせる審判バイクが2台でした。初日は審判バイクで補えない情報は、プレスバイクを運転していた伊藤さんが補助するって感じで、走っている選手に伝えていました。ちなみに国体でバイクに乗った時も逃げている選手にタイムを教えてあげてました。
今回バイク審判の方は、2人とも女性だったんですよ。それも一人は審判取って2年目だそうで、バイクの後ろに乗ってバリバリ頑張ってました。ちなみに審判としてレースに来られてた女性は4人。去年のこのレースで審判したのが初めてって人が2人もいました。女性審判活躍中です。
女性バイク審判の大平さん
今回審判の方たちと一緒に行動していたので、色々話を聞いたりして、こんなこともあんなことも審判がするんだな〜って思いました。このレース、今じゃ常識の自動のチップ計測ではなく、手動で順位タイムを測定しているんですよ。審判として手動計測の仕方を知る機会を与えるため、あえて手動にしているそうです。手動で測定できる審判が増えれば、小さい規模のレースも開催しやすくなるし、まあ知っていて損することはないですからね。目視で番号チェックして、それでも分からない時はビデオカメラでチェックして大変な作業です。結果を出すために夕食もみんなとは食べず、遅くまで仕事されてました。
手動で順位判定をする審判員の方々
最終結果は出ずとも、ステージ3位&各賞ジャージの結果は素早いんです。ステージ1bの表彰式も上位がゴールしたら、ステージ3位まではすぐさま本部に連れて行かれ、レースアナウンサー小島さんの質問タイム〜。その間にコースの半分は表彰式スペースに早変わりし、遅れた選手たちがゴールする中、表彰式開始。 すばやいっ。ゴールを見に集まっていたチームスタッフの人たちやゴールした選手たちが見守る中、にぎやかに表彰式が行われてました。
レース運営がちゃんとしているので、撤収もすばやい。「さっきあっちに熊がいたから早く帰った方がいい」と地元の人に言われ、パッパと片付け宿に着いて7時には晩御飯が食べられました。本当に熊が出るみたいです。そしてサルは普通にいるみたいです。私は見られず残念〜。
2日目は朝イチに前日リタイアとなった選手が参加できる残念レースがあって、リタイアして出場意志のある選手は、当日本部に来て受付すれば出場可能なんです。このレースは事前申請でお金を払えばスタッフも出場可能、あとジュニアも参加できるんです。距離は8周72kmでそこそこ走ります。すごいと思ったのが(前日のTT後もですが)、すぐその場でスタートリストができるんですよね。残念レースも受付した選手だけが、出走リストとしてスタート前にプリントアウトされ、各チームに配られてました。すばやいっ。ちなみにスタートリストを出すのも審判のお仕事なんです。
残念レースは、東北学院の田代敢大くんが先輩をアシストするはずだったのに、勝っちゃってました。先輩は周回賞をゲットしたのでご機嫌で、2人とも嬉しそうで微笑ましかったです。来年は残念レースじゃなくって、本レースで勝つんだよ!
左が勝った田代君
このレースは周回賞が多く、ポイントやボーナスタイムだけでなく賞金や賞品までついてきます。こんなにも物がもらえるレースは、日本にはないかも。賞金& 賞品リストはオフィシャルHPにも出ているので、興味のある人は見てみてください。
周回賞でたんまりと賞品ゲット
ちなみに、変わった賞品としてはやっぱり毛皮。毛皮のコートだったら凄いんですが、まさしく毛皮。鹿や狐など色々な毛皮でした。裏には木祖村の賞品とわかるハンコつき。果たしてもらった選手はどう使うんだろう?毛皮の行方が気になります。
毛皮に判を押してます
今年は、西村君の完全優勝だったので2日目だけでこんなにも貰ってました。
賞品いっぱい〜!特に毛皮(笑)
こちらは総合優勝者の賞品、角
まだまだいっぱい書きたいことはありますが、まあとにかく見に来てください。面白いレースですよ。実業団とかのレースを見に行っている人たちには、馴染みの選手があまり出場していないかもしれませんが、若手選手の発掘にはいいと思いますよ〜。あ、この場合Team MASSA-ANDEXの応援に来てください!と言っておくべきなのかな?やっぱり…、一応広報だもんねぇ。
賞品ゲットで嬉しそうな日体大の2人
自転車レースに参加しているホビーレーサーの方達は、ぜひメンバー集めてチームで参加してください。走れない選手はバッサリ切られますから、今から来年に向けての特訓も忘れずに。
■2days race in 木祖村2012シクロワイアードのページ
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